お茶とハーブティー

2023.11.8

11月に入り紅葉も深まりそろそろ冬支度、季節は冬の始まり「立冬」です。
寒くなってくると温かいお茶でほっこりしたくなりますね。
ほかほかの焼き芋に熱々の番茶、季節の和菓子に彩り鮮やかな抹茶、
遠足やピクニックにポットに入れた温かいお茶、おしゃべりのお供にも、仕事の合間にも、
生活を豊かにあたたかくしてくれるお茶はなくてはならないものです。

世界中でもいろいろなお茶の楽しみ方があります。
イギリス生まれのアフタヌーンティー、点心といただく飲茶、ミルクで茶葉を煮出すチャイ、
バターを入れたモンゴル式のお茶、スパイスやハーブを使ったお茶など、種類も様々です。

茶の木の茶葉

お茶は緑茶、紅茶、烏龍茶など全て、ツバキ科の茶の木の葉を加工したものです。
ツバキ科ツバキ属の常緑樹で学名Camellia sinensis(カメリア シネンシス)といい、つばきやサザンカの仲間なのです。
発酵の度合いによっていろいろな種類が生まれ、茶葉は発酵(酸化)が進むにつれてカテキンが酸化して赤くなっていきます。
発酵の進み方によって主に4種類に分類されます
・不発酵茶(緑茶)
蒸す・炒る・天日干しなどによって酸化酵素の働きを止めて作られ、鮮やか緑色が特徴。日本茶はほとんどこの製法です。
・半発酵茶(中国茶)
発酵をある程度進めた後、熱を加えて酸化を止めて作られる。烏龍茶などがこの製法です。
発酵の度合いによって白茶、黄茶、青茶などに分けられます。
・完全発酵(紅茶)
酵素による発酵が完全に進んだ後に作るお茶で芳醇な香りが特徴。世界中で最も多く飲まれている紅茶がこの発酵茶です。
・後発酵茶(黒茶)
乳酸菌や酵母などを用いて発酵させたお茶。プーアール茶などが有名。日本にも徳島県の「阿波茶」、高知県の「碁石茶」があります。

お茶に含まれるカテキンはポリフェノールの一種で苦味・渋みの成分です。
抗酸化作用・抗菌殺菌作用があり、脂質の代謝を促す効果もあります。
緑茶は、酸化酵素の働きを止めるため、カテキン類の変化はほとんど起こらず減少しません。
それに対して中国茶や紅茶は、酸化酵素の働きにより、茶葉中の成分が変化しカテキン類の重合が起こりカテキン類は減少しますが、
重合ポリフェノールというものに変化します。
烏龍茶重合ポリフェノールは小腸で作用し、脂肪の吸収が抑えられる効果があるのです。
そのため油っぽい中華料理にぴったりの飲み物なのです。

薬草茶・ハーブティー

茶葉から作られる緑茶、中国茶、紅茶はと別に、様々な植物の様々な部分から作られた薬草茶・ハーブティーも昔から飲まれてきました。
茶の木の茶葉、お茶にも薬用成分はあるのですがどちらかというと嗜好品として捉えられるのに対して、
薬草茶・ハーブティーはそれぞれの持つ薬理成分から自然療法として治療にも用いられてきました。
症状に合わせてブレンドしてくれる専門店も多くありますが、
身の回りにある植物でも薬草茶を作ることができます。
庭の厄介者扱いされるドクダミは美白効果やむくみ改善などの効能もある立派な薬草茶になるのです。
干すだけで簡単に茶葉にすることができます。
よもぎ、すぎななどもどこにでも生えているので手軽にお茶にすることができます。
柿の葉や松葉、びわの葉など庭木の葉っぱもお茶になります。
また、冬瓜の皮も干して乾燥させておくとむくみ改善に効果のある立派な薬草茶になります。

・ドクダミ
解毒、むくみ解消、殺菌作用、美肌効果
・柿の葉
熱や加工に強いビタミンCが豊富。美白美肌効果、血圧調整、免疫力を高める。
※ビタミンCを失わないために蒸してから干します。蒸すことによりビタミンCを壊す酵素を不活性化させます。
・松葉
動脈硬化の予防、便秘解消、リラックス効果。
・藍の葉
抗酸化作用、血圧・血糖値の調整効果、免疫力を高める。
・よもぎ
抗酸化作用、美白美肌効果。
・スギナ
活性酸素の除去、むくみ解消、自律神経を整える。

また、ごぼうやとうもろこし、菊芋などの野菜を乾燥させたり炒ったりしたお茶もあります。

庭やベランダ、お部屋の中で育てておくとインテリアにもお料理にも役立つハーブ類もフレッシュなお茶になります。
庭で育てているペパーミント、ブラックミント、オレガノ、ローズマリー、レモンバーム

・レモンバーム
緊張や不安を解きほぐすリラックス効果があります。
・ミント
抗菌作用があり、自律神経の乱れを改善する効果もあります。
・ローズマリー
脳を活性化させ、抗酸化作用や血行促進に効果があります。香りが強いので少量の使用で十分です。
・オレガノ
胃腸を整え消化を促進する効果があります。精神を落ち着かせる効果もあるため疲れ気味の時におすすめです。

フレッシュのままでも乾燥させてもお茶にもお料理にも利用できますし、
どれも丈夫で育てやすいですし、あるととても重宝します。

「ミントとレモンバームのフレッシュティー」
爽やかな香りでリラックス効果が高いお茶です。

乾燥させた花のお茶は見た目も優雅な気分にしてくれます。
「玫瑰花とクコの実のお茶」
玫瑰花はバラ科ハマナスの花の一種でワイルドローズとも言われます。
香りがよく気血の巡りをよくし、生理不順などPMSの症状改善にも役立ちます。

「バタフライピーとミントのお茶」
見た目も鮮やかなブルーの花の色のお茶。アントシアニンが多く含まれていて眼精疲労にも効果的です。

「高麗人参と棗とクコの実の薬膳茶」
滋養強壮、疲労回復に効果のある高麗人参と棗を煮出したお茶は疲れた時にぴったりです。

WELLERでは有機栽培のお茶やハーブティー、ノンカフェイン(デカフェ)のものも豊富に取り揃えております。

スリランカのスパイスティーSamahanは14種類ものハーブやスパイスがアーユルヴェーダ医師のもとブレンドされており、風邪の初期症状に効果的です。

寒くなってくると増えるお家時間、いろいろな種類のお茶を用意してその日の体調と気分に合わせてみると、優雅で心地よい時間になりますね。