新米の季節、お米とお弁当の話

2023.10.7

長かった残暑もようやくおさまり、いよいよ秋の到来。
行楽の秋、芸術の秋、スポーツの秋、そして実りの秋ですね。
季節は「寒露」草木に冷たい露が宿る頃です。
空気が澄み渡って空高く青空が広がり、先週は中秋の名月も美しく輝いていました。
そろそろ稲刈りも終わり、艶やかでしっとりとした新米も出回ります。
この季節は遠足や運動会、秋の行楽でお弁当を持参する機会も増えるのではないでしょうか。
おにぎりやお弁当、巻き寿司など、お米も大活躍する季節です。

WELLERでも新米を入荷しております。
取り扱っているのは滋賀県垣見農園のこしひかり、有機米、有機玄米、有機五分米です。

玄米と白米

米の栄養素は白米として食べる胚乳の部分は炭水化物(でんぷん質)が約75%、タンパク質6%、水分15%、残りにビタミンやミネラルが含まれています。
ぬか層と胚芽にビタミン類(B1,B2,E)、ミネラル(カルシウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛、鉄など)
そして食物繊維が多く含まれているのです。

玄米は外側の硬い籾殻だけを取り除いたものでぬか層が残っており栄養価も高いのですが、
炊きづらく、ボソボソして食べづらいので苦手な方も多いですね。
分づき米はぬか層を残して精米したもので、
玄米の栄養素を残しつつ、炊飯器でも白米モードで炊けて、玄米より食べやすくなります。

精米して胚乳だけになった白米は甘みもありもっちりとしていて食べやすく美味しいのですが、
残念ながら栄養素も削り取られてしまっているのです。

玄米を精米すると生ぬかと胚乳(白米)に分かれます。
生ぬかから油分を取り除いたものが脱脂米ぬか、お漬物に使われるぬか床になるのです。

ぬか漬けが広まったのは玄米食から白米食に移り変わった江戸時代と言われています。
大量の米ぬかが余りそれを再利用しようと試みたことから始まり、
野菜の保存方法といても優れていたため庶民にも広まったと言われています。
ぬか床には白米にする段階で失ってしまったビタミン類やミネラルが豊富で、当時流行していた脚気の予防にもつながったのです。
脚気はビタミンB1が不足することで起こる病気で、これを多く含んだぬか漬けが効果的だったのでしょう。
ぬか漬けには乳酸菌も多く含まれています。
植物性の乳酸菌は動物性のものと違い、胃酸や胆汁などに負けずに腸に到達するので、お腹の調子をしっかりと整えてくれる効果もあるのです。
日本人のもったいないという考え方、食材を大切にする気持ちから、天からの恵みのお米を余すことなく上手に使っているのですね。

3000年以上の歴史を持つ日本の稲作は、その土地に合った稲や冷害や害虫に強い品種など掛け合わせて、品種改良が繰り返されてきました。
全国各地にいろいろな種類のあるお米ですが、主なお米は以下のような特徴があります。
【もっちりやわらか系】
※濃いめの味付けに合う
・こしひかり
・ゆめぴりか
・ミルキークイーン、など
【もっちりしっかり系】
※がっつり揚げ物に合う
・はえぬき
・つや姫
・ふくまる、など
【あっさりやわらか系】
※魚料理系、寿司などに合う
・ササニシキ
・あきたこまち
・つぶぞろい、など
【あっさりしっかり系】
※あっさりとした野菜料理に合う
・青天の霹靂
・ななつぼし、など
お料理に合わせてお米を選んでみるのも良いですね。

Bento お弁当


そんな美味しいお米が主役のお弁当。
Bentoという言葉はSushi、Sukiyaki、Ramenなどと共に世界に通じる言葉になっています。
お弁当はいつの時代から親しまれていたのでしょうか。
古くは平安時代から鎌倉時代、役人が「屯食」と呼ばれるおにぎりの元祖のようなものを食べていたという記録が残っています。
また長旅や山仕事、漁のなどの携帯食として「糒、干飯」という調理済みの乾燥米が食べられていました。
戦国時代の武士は「腰兵糧」に干飯や餅、煮たずいきなどを入れて持参していました。
安土桃山時代には漆器などの弁当箱が生まれ、花見やお茶会の場で食べられるようになります。
その後、江戸時代になると花見や紅葉狩り、神社仏閣詣など娯楽として外出することが増え、お弁当も広まっていきます。
日葡辞典にポルトガル語で「bento(ベンタウ、弁当、充足、豊富)文具箱に似た一種の箱であって、引き出しがついており、これに食物を入れて携行するもの」と記述されています。
庶民にも、旅や花見に弁当を持参することが広まり、歌舞伎などの芝居見物の合間に食べる「幕内弁当」が生まれたのです。
明治になり、鉄道が通るようになると「駅弁」が生まれました。
当時はおにぎりとたくあんだけというようなシンプルなものだったそうです。
昭和の時代にはアルマイトのお弁当箱が生まれ、ご飯のほかにおかずも入れるようになっていきます。
その後、タッパーウェアーの汁が漏れないお弁当箱が生まれ、
保温ができるジャー式のお弁当箱へと進化して行ったのです。
今ではコンビニ弁当やスーパーで売られているお弁当、宅配弁当、空弁、キッチンカーなど、
和洋中、エスニック料理まで、様々なスタイルのお弁当が日本中で食べられています。

WELLERではPlant basedWhole foodsという考えのもと、
植物由来の食事をベースに、化学添加物の使用していないお弁当を店舗下の厨房で作っています。
有機野菜や無添加食材を使用しており、ヴィーガンの方にも安心して召し上がっていただけます。

紅はるかときのこの炊き込みご飯


・焦がし醤油のチャーハンおにぎり
・コーンおにぎり
・きざみしそおにぎり

※おにぎりアクション
10月4日から11月17日までの期間、SNSに#OnigiriActionのハッシュタグをつけておにぎりの写真を投稿すると、
アジア・アフリカの子供達に1投稿につき5食の給食が届きます。