和のスパイス・薬味の効能

2023.6.5

薬味とは料理に添える香味野菜や香辛料・スパイスです。
風味を増したり、味を引き締めたり、彩りを添えたりする効果のほか、
薬膳的な効果もあるのです。
和食に使われる主な薬味の効果です。

・山椒
健胃、解毒、下痢嘔吐などの腹痛緩和、虫下し効果
木の芽、花山椒、実山椒と成長の過程で用途が違う

・わさび
抗菌・抗虫作用、食欲増進、消臭、抗酸化作用、アレルギー症状緩和
主に根をすりおろして料理に使うが、花も葉もおひたしにして食べられる

・生姜
体を温める、殺菌作用、血行促進、食欲増進
大生姜、新生姜、葉生姜と用途が異なる

・大根(大根おろし)
消化促進、健胃、解毒、食欲増進
「大根おろしに医者いらず」と言われるほど体に良い

・みょうが
消化促進、食欲増進、発汗作用、血行促進
解毒作用もあり口内炎や風邪予防にも良い

・青紫蘇
動脈硬化・心筋梗塞などの生活習慣病予防、発汗解熱、抗炎症作用
和食には欠かせなく幅広く使われている

・赤紫蘇
青紫蘇とい同じような効果がある、防腐作用
梅干しの色付けや紫蘇ジュースなどに使われる

・からし
体を温める、食欲増進、通経絡(鼻の通りがよくなったり、痰を切ったりする効果)
和からしはカラシナの種を乾燥させたものから作ります

・唐辛子(一味唐辛子)
胃腸・体を温める、消化促進、気血のめぐりを良くする
日本に伝わったのは豊臣秀吉の時代の頃
七味唐辛子は一味唐辛子、陳皮、ごま、山椒、麻の実、ケシの実、アオサ海苔をブレンドしたもの。

・柚子
皮は血行促進、健胃 果汁はリラックス効果、神経痛緩和
柚子胡椒、柚子ジャム、柚子茶、柚子の種の化粧水、など捨てるところがない

・麻の実(へプンシード
滋養強壮、便秘改善
七味唐辛子に使われる

・けしの実(ポピーシード)
整腸作用、便秘改善
加熱すると香ばしい香りでお菓子やあんぱんなどにも使われる

・葱
消炎・解熱、発汗作用、風邪予防、気の巡りを良くする
薬味としても、食材としても幅広い料理で使われる

のど越しの良いそうめんに添える、葱や大根おろしやわさび
ひんやりした冷奴に添える、夏が旬の青じそやみょうが
寒い季節あつあつのおでんに添える、からし
温かいお蕎麦やうどんには、七味唐辛子
鍋物には、柚子胡椒
日本の食卓を彩ってくれている薬味は
その季節に合った食養生にもつながっているのです。