春野菜の底力!
2023.4.12
春爛漫、桜のあとはツツジ、藤の花、モッコウバラ、色んな花たちが咲きほこり日本中が華やいでいますね。
春野菜が食卓を彩る季節も満開です。
雪解けの土の中から顔を出す「春の使者」ふきのとうから始まり、タラの芽、わらび、うど、こごみ、ぜんまい、うるいなどこの季節しか味わえない山菜の数々。
山菜には独特の香りや苦味がありますが、それがまさに芽吹く生命エネルギーのかたまりなのです。苦味成分の「植物性アルカロイド」は腎臓のろ過機能を高めて、解毒作用を促すので、冬の間に溜め込んだ毒素や老廃物を排出してくれるのです。
また山菜特有のアクの成分(タンニン、ポリフェノール、フラボノイド)には抗酸化作用があり、エイジングケアにも適しています。
新玉ねぎ、春キャベツ、新人参など一年を通して気軽に買える野菜たちもこの季節は春の息吹がたっぷりで柔らかく甘みもありみずみずしいですね。
日本では古くからこのような素晴らしい野菜たちが春の野山を彩ってくれています。大地の恵みを受け自然な農法で育った春の野菜をたっぷりいただいて、体の内側から輝いていきましょう。
春野菜の中でも手軽に手に入り調理できる菜の花は2月下旬から4月中頃まで楽しめます。
菜の花(なばな)とはアブラナ科アブラナ属の花の総称で、ナタネ、小松菜、かぶ、ブロッコリー、青梗菜など色々の種類があります。地元野菜コーナーなどでは花の種類が記載されているものもありますね。
菜の花にはケンフェロール、硫黄化合物イソチオシアネートといった苦味成分も含まれています。ケンフェロールは抗酸化作用に優れ、免疫力を高め、硫黄化合物イソチオシアネートは肝臓の解毒を促してくれます。こんなうれしい効能があるのですから苦味もありがたくなります。
スーパーに並ぶものより無農薬栽培の菜の花の方が苦味を強く感じるのは昔ながらの有効な成分がしっかりと含まれているからなのでしょう。
東洋医学では万物が「木、火、土、金、水」五つの要素からなるという五行説から、食べ物五つの味「酸、苦、甘、辛、鹹(塩)」が五臓「肝、心、脾、肺、腎」六腑「胆、小腸、胃、大腸、膀胱」と密接な関係であると考えられています。
五行はお互いに関係し合い、補い合っています。季節を感じて旬の食材を体に取り入れることは、食養生の基本なのです。
最後に簡単に自己紹介をさせていただきます。
今月よりこちらにコラムを書かせていただくことになりましたヨガ講師の堤晶子と申します。14年前に大腸がんステージ4を患い、3度の外科手術を経て寛解し10年近くが過ぎました。病気をきっかけに食生活を見直し、趣味だったヨガの講師資格を取得し、ヨガスタジオやクリニック、また最近ではオンラインにてヨガをお伝えしています。
闘病中、抗がん剤治療にどうしても納得できず途中で放棄していました。その頃より代替療法としてアーユルヴェーダや中医学を学んで生活に取り入れたり、プラントベース、ホールフードの食生活の実践をしてきました。現在は気持ちが赴くまま、自然体のライフスタイルを実践中です!
by堤晶子